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世界のワイルドフラワーの70%が西オーストラリア州に自生
ワイルドフラワーの花粉症

オーストラリアでは、9~11月を春、12~2月を夏、3~5月を秋、6~8月を冬と、3カ月毎に区切ります。パースの場合、日本のような明確な季節感はなく、暑くてほとんど雨の降らない夏が終わると、雨が多くて日が短い冬になるというイメージです。生活していると春と秋は感じにくいというのが実情です。日本のように春には桜が咲いて、秋には紅葉が山々を彩るようなことがないのです。


色とりどりに咲きほこるワイルドフラワー

そう言いながら、私には春の到来を感じられる時があります。それは、鼻がぐずつき始め、目が痒くなってくる、花粉症の症状が出てきた時です。杉や檜はありませんが、パースにも花粉症があります。原因は、ワイルドフラワーの花粉です。日本に住んでいた時は花粉症と無縁でしたが、ここ数年はワイルドフラワーの花粉症に悩まされています。もちろん、私だけではなく、多くの人がワイルドフラワーの花粉で苦労しています。
西オーストラリア州にはワイルドフラワーが1万2千種類以上自生していて、世界の70%以上が西オーストラリア州にあると言われています。このワイルドフラワーが春になると開花して、毎年9月頃から世界中の愛好家がパースを訪れます。多くの人を魅了するワイルドフラ
ワーですが、街中を桜色に染めるような派手さのある花ではありません。また、野生の花なので、多くは郊外のブッシュを分け入ったような場所に群生しています。なので、パースで生活していてもワイルドフラワーが開花してるぞ、という実感がありません。

ホエールウォッチングの季節

普通の生活では春を感じるようなことは少ないのですが、春らしいイベントは開催されます。
パースのランドマークでもあるキングス・パークでは毎年9月に1カ月にわたってワイルドフラワーをメインにしたキングス・パーク・フェスティバルが開催されます。花壇には色とりどりのワイルドフラワーが植えられてとても綺麗です。無料でボランティアによるガイド付きウォーキングも行われており、普段は見逃してしまうような花を見ることもできます。日本人ボランティアもいますので、時間が合えば日本語でのガイドも可能です。ワイルドフラワーの種や苗も販売していて、ワイルドフラワーの情報は何でもこの時に入手できます。

パースの沿岸をクジラが回遊するのもこの時期で、春はホエールウォッチングが盛んになります。オーストラリアルールのフットボールのファイナルが行われるのも春です。日本の春と比較すると印象が薄い気がするのですが、やはり冬から春になると何かとワクワクすることが多くなるのはパースも日本も大差はないのかも知れません。           
パースサロン②・鈴木竜一郎


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