合計すると9になる、有名なビールの名前

色濃い中国の影響

人口の8割が仏教徒、2割がキリスト教、イスラム教、ヒンドゥ教のベトナム。足繁く寺院に参拝にいく熱心な仏教徒が存在します。現在、ベトナム語を公用語としていますが、以前は漢字を使っていた歴史があり漢数字とベトナム語の発音は大変関係が深いです

さて、ベトナムで幸運を最も呼び込む数字は、「9」です。これは、陰陽五行説の5と東西南北の4を足すと9になり、森羅万象を得ることができるからという説と、漢越語の9の発音（cuuクー）が、永遠を意味する「久／Cuuクー」に似ていて縁起が良いという中国の影響を受けた説があります。
有名なビール「333（バーバーバー）」は3+3+3＝9から来ています。車やバイクのナンバープレートも、足すと9になる組み合わせが好まれます。
商売にとって縁起のよい数は、「8」です。ベトナム語で漢数字の八は、「Bat」と発音します。「Bat」は、ベトナム語で「発展」を意味する「phat」と発音が一緒のため、商売が発展するということを意味すると言われています。

有名なビールの名前にも縁起の良い数が

同じく商売にとってのラッキーナンバーに「6」もあります。ベトナム語で漢数字の六は、「Luc」と発音します。ベトナム語で禄「Luc」と同じ発音のため、縁起がいいとされています。
逆にアンラッキーな番号は「7」です。日本人の私達からは奇妙にも思えますが、ベトナムでは不吉な番号なのです。ベトナム語で漢数字の七は、「That（タッ）」と発音します。ベトナム語で失敗を「That bai（タッ　バイ）と発音するため、失敗する、失うを意味するため縁起が悪いとされています。

「3」も3人で写真を撮ると真ん中の人が亡くなるといった日本と似たような迷信もあり縁起が悪い数字です。また、「5日、13日、23日」は、遠出をしてはいけないと言われています。中国の古い文化の影響でしょうか。事故やアクシデントなどの受難を意味する数字のためこれらの日に旅行や引越しなどの移動を避ける人もいます。
ナンバープレートも並びがいいのは特に好まれます。ぞろ目や、「1234」などの並びがいいナンバープレートは普段の値段より高値で売買されます。実は、アンラッキーな番号の「7」も「7777」となれば「きれい」な番号に早変わりします。特にいい番号は前述の「6」と「8」が入った「6868」や「8686」が好まれます。
ロングステイ前にちょっとチェックしてから行くと、現地の皆さんと馴染みやすくなるのではないでしょうか。数字の数え方や、ちょっとした挨拶など、所変われば、その国や都市の習慣や生活リズムにあわせながら暮らすことで、ふれあう機会も増えるでしょう。経済成長の著しい、ここベトナムへぜひお越しください。
（ホーチミンサロン・須藤　元輝）