グルメの国のおすすめ朝食
朝食は軽く?
一日5回食事をするとも言われるスペイン人ですが、朝は出かける前にコーヒーと軽くビスケットでもつまんで出勤という人が多いようです。しかしそれでは2時過ぎの昼食までとてもお腹が持ちません。午前中に小さな休憩があり、その時に外に出て朝ごはんを取る人が多
く、街角カフェやバルは結構賑わっています。最近は不況の影響か、あちこちのカフェでお手頃に2〜3ユーロ程度の朝食メニューを出しています。
こうしたお店では、ボカディージョと呼ばれる小さいバゲットに具を挟んだサンドイッチがよく出ています。ハム&チーズなどのシンプルなものから、焼いた肉と野菜を挟んだようなものまで、かなりバリエーションがあります。お腹にもずしっと来るものも多いのですが、さすがにお昼のボリュームを考えると、ここは軽くいっておいたほうが無難かもしれません。新鮮なオレンジをその場で絞ったオレンジジュースと共にいただけばさらに健康的です。
パン・コン・トマテとチュロス
マラガの朝ごはんの人気メニューと言えばこの二品を忘れることはできません。ご紹介してみましょう。パン・コン・トマテは、パンを切ってトーストしたものに、すりおろしたトマトとオリーブオイルをかけて、軽く塩をふっていただきます。トマトなしのトーストにオリーブオイルだけという食べ方もあります。美味しさの違いはオリーブオイルの質です。オリーブオイルを生で食べるときは、エクストラ・ヴァージン・オイルが合います。綺麗な緑色、香りがありフルーティな味と軽微な刺激。マラガ近郊にもオリーブオイルの生産者が多く、良質なオイルが作られています。最近はカフェでもいいオイルを置いている店もあるので、見かけたらぜひ試してみてください。
チュロスとチョコラーテもスペインの朝食の定番です。チュロスは生地を油でさっと揚げたものです。マラガでも地元っ子が集まる人気のチュロス屋さんがいくつかあります。店頭に鍋があってその場で作って常に揚げたてで出て来ます。店によって形状が違って、長い渦巻状に揚げて鋏でパチパチ切って出すところもありますし、写真のチュロスは輪にして揚げています。見ているとチュロスを提供する時間帯があって、午前中の11時前後午後は4時頃が一番賑わっています。チョコラーテはかなり甘くドロッとしたもので、これにチュロスをつけて食べるのですが、かなりヘビーなので、シンプルに砂糖をかけて食べるのがちょうどいいくらいです。毎日食べるものではないですが、たまに食べたくなる一品で
す。
スペインに出掛けたら、バルやカフェはどんな小さな村にもあります。地元の味を探しに、気軽にカフェやバルに入ってみてください。
(スペインマラガサロン 伊藤千恵)