同じ発音で不吉な意味のあるものは要注意
まずは現地語で挨拶を
台湾は九州と同じくらいの小さな島国ですが、地域によって異なる文化や風習があります。台湾の公用語は中国語ですが、日常生活では台湾語が使われ、その土地により客家語、先住民の言語なども話されています。戦前の日本統治時代、公用語は日本語でしたのでその当時に生まれた方は日本語を話されます。漢字文化ですので、困ったときには筆談でコミュニケーションをとることもできます。
日本の挨拶は「こんにちは」ですが、中国語では你好(ニーハオ)。これに加えて、「你吃飽了嗎?(ニーツーバウラマ?=ごはん食べた?)」が日常の挨拶として非常によく使われます。台湾ではお腹を空かせることがよくないと言われているためで、相手のことを気遣う意味合いがあります。朝から晩まで食事時の後には、このフレーズで相手に挨拶をすると、地元らしく馴染めてグッと距離が縮まること請け合いです。「吃飽了。謝謝!(ツーバウラ。シェーシェー)」と答えてみましょう。これを台湾語で言えるようになればさらに親しみがわいてきます。
喜ばれるのは日本のお菓子
台湾の時間はゆったりとしています。時間は基本的にきちんと守るものだと日本では教わります。しかし、台湾では多少の遅れは日常茶飯事で誤差の範囲内。友達との待ち合わせから結婚式まで、定刻で始まらないことは当たり前、南部にいくほどゆったりで1時間待ちということもしばしば。ちょうど日本の「沖縄時間」に似ています。
友人などの家に招かれたときには、手土産を持参すると喜ばれます。なかでも、食べ物、とくに日本のお菓子は大変喜ばれます。ただし次のものは失礼となりますので避けたほうがよいでしょう。
「本・傘・扇子・時計・ハンカチ・はさみ・包丁・風鈴・靴・鏡」。これらの単語は同じ発音で不吉な言葉があり、縁起を担ぐ台湾人からは避けられています。
最後に服装について。結婚式や会食の場などでの服装ですが、日本人の一般的な常識の範囲内で行動すれば問題になることはありません。特に暑い時期が長い台湾ではネクタイをしないことも多く、フォーマルな場面でなければ上着を着なくても大丈夫です。結婚式などではネクタイは明るめで、白は葬式をイメージさせるので避けましょう。女性はかしこまらず、ラフになりすぎずの身だしなみを心がければよいでしょう。
台湾は世代を超えて親日的で、日本人と交流を持ちたいと考える方は非常に多いです。ちょっとした挨拶などを通じて地元の方と親しくなれば台湾ロングステイをさらにエンジョイできるのではないでしょうか。
(台北サロン・浜島 貴仁)