踊りながら歌いながら叫びながら
ストリートパーティーのにぎわい
スペインの道端料理といって、まず思い浮かぶのは「フェリア」(お祭り)です。
マラガでは毎年8月に行われる「フェリア・デ・マラガ」は一年のカレンダーの中でも大きなイベントです。カトリック両王がマラガを再征服した日を記念して行われた祝祭がその源になっています。マラガのフェリアはアンダルシア州で行われる最も大きな夏祭りです。
2014年は8月15日に開会しました。16日には市庁舎から教会へ参詣のパレードが行われました。たくさんの馬と馬車が出る大きなパレードです。馬はアンダルシアのフェリアにおいてはとても大切なエレメントです。飾り馬車、そして馬を華麗に操る御者、着飾った人々、この土地の馬文化を垣間見ることができる貴重な機会です。
マラガのフェリアの特徴は昼と夜の会場が分かれていることです。日中は旧市街が会場となり夜は郊外にあるフェリア広場が会場となります。
旧市街は正午くらいから人が増えて、お昼時には街は熱気に包まれます。あちこちの通りがストリートパーティの会場となります。カセタ(お祭り小屋)やバル、レストランではたくさんの飲み物、食べものが待っています。席が取れればお祭りの喧騒の中で着飾った人々の流れを観察しながら食事を楽しめますし、踊りながら、歌いながら、叫びながら?立ち飲み、立ち食いもOKです。
お祭り人気のメニュー
マラガフェリアの代表的な飲み物はカルトハルという甘いワイン。マラガの山間部でMoscatelというブドウを使って作られています。お祭り以外の時はあまり見かけません。お祭り中はあちこちの店でボトル売りされており、小さなグラスを付けてくれます。ドリンクを手に街中をそぞろ歩くのがマラガ流、代表的な歩き飲みドリンクです。
お祭り中の人気メニューとしては、上の写真、左上から時計回りにハモンやケソ(チーズ)などのほかに、魚介のフライなど地元の味が好まれているようです。ガンバス・ア・ラ・プランチャ(エビの鉄板焼き)、プロポ・ガジェゴ(ガリシア風ゆでダコ)、ペスカイト・フリト(魚のフライ)、ベレヘナス・フリト・コン・ミエル・デ・カニャ(黒蜜をかけた茄子のフライ)。
どれもBARやレストランのおなじみメニューです。
(スペイン マラガサロン 伊藤 千恵)