一般財団法人ロングステイ財団(事務局:東京都港区、会長 舩山龍二)は、10月27日(月)に「ロングステイ調査統計2014」を発刊、発売をしました。同調査統計は、2013年度(2013年4月~2014年3月)までの1年間にわたり当財団が主催あるいは後援を行ったセミナー、イベント等でのアンケートと不特定多数に向けたインターネットアンケート収集、諸機関の統計資料をもとに、当財団が調査、分析したもので、本年で10回目の発行になります。
(主な内容)
◇ロングステイ希望国 ベスト10 マレーシアが8年連続一位
◇ロングステイの最近のトレンド
・海外ロングステイ推計人口 155万6千人と堅調な伸び
・国内ロングステイ希望先 1位沖縄県、2位北海道、 3位長野県
・海外ロングステイ若年化の傾向(40才代以下が約6%アップ)
・国内ロングステイ依然関心は高く、移住の考えも微増(2%アップ)
・海外滞在先での実際の滞在期間 3ヶ月未満が71%
・海外滞在先での1ヵ月の生活費 10-15万円が1位
◇ロングステイへの提言
・国内ロングステイの推進と環境整備について
・インバウンドロングステイに向けた環境整備について
【調査概要】
【調査期間、対象と回収サンプル】
2013年4月~2014年3月に当財団が主催又は後援したロングステイセミナーや各種イベントに参加した22,237人に対し実施
【調査地域】 全国
「ロングステイ調査統計2014」概要
■発行責任・監修・(一財)ロングステイ財団 編集・販売
■定価 本体2,500円+税
■購入方法 (一財)ロングステイ財団、全国官報販売協同組合にてご購入いただけます
*本リリース内容の転載に当たりましては、出典として「ロングステイ調査統計2014」という表記をお使いいただきますよう
お願いいたします。
●海外ロングステイ希望国 TOP10
マレーシアが2006年より8年連続で一位を継続している。 2位「タイ」、3位「ハワイ」
4位「オーストリア」、5位「ニュージーランド」までは前年と同様だが、「アメリカ本土」が 5年ぶりにベスト10入りしている。又。アジアがベスト10に5ヶ国選ばれている。
●ロングステイの最近のトレンド
◆海外ロングステイ推計人口の推移◆
表は1992年から2013年に至るまでの21年間の推移である。総出国者数に準じて増加
しているため、経済危機やSARSなどの影響を如実に受ける海外旅行と同じ動きをして
いるが、ロングステイの伸びは全体の伸びを上回る増加えおしているのが特徴。
団塊の世代の卒業が増加する中、今後もこの市場は拡大すると予測している。
◆国内ロングステイ希望先◆
2011年より記述式アンケートを実施しており、今回は3回目の調査である。
調査統計で発表している国内順位はインターネット調査を過去から継続調査をしている関係で不特定多数の集計結果を発表している。
国内の特徴は一位沖縄県、2位北海道、3位長野県で調査開始以降順位は変わっていない。
表)国内ロングステイ ベスト10
◆海外ロングステイ若年化の傾向 (40歳以下が約6% UP)◆
◆国内ロングステイ 依然関心は高く、移住の考え方も微増 (2%UP)◆
<海外> 若年化の傾向
当財団の主催、後援、参加セミナー、イベント等での参加者(≒アンケート回答者)は、
若年化傾向にあります。これは、グローバル化などに伴い、国際感覚を身に着ける手段
として「ロングステイ」を選択する人が増えていることが考えられる。
<国内>
不特定多数を対象に行ったアンケートでは、国内ロングステイへの関心も以前高く、
今年も2%微増傾向。海外と国内の両方を検討している方も多いのが実態。
しかし、滞在施設要件(キッチン付、ウィークリー・マンスリーレート)など満たす施設が少なく実現に至らないことが考えられる
◆海外滞在先での実際の滞在期間◆
ロングステイを実際実践している経験者にアンケートを実施したところ下記の回答を得た。3ヶ月未満の比率が7割という結果から推定すると多くのロングステイヤーは観光ビザ
(一般的に90日)の適用範囲内でロングステイを楽しまれていることがわかる。
◆海外滞在先での1ヵ月の生活費◆
ロングステイ中での1ヵ月の生活費(1人分)の回答結果は、1位「10~15万円」、2位
「15~20万円」、3位「20万円以上」であった。
これは多くの方が年金範囲でロングステイを楽しんでいる一つの表れである。
◆ロングステイの提言(一部抜粋)◆
◇国内ロングステイの推進と環境整備◇
国内のロングステイを推進していく上で重要なことは、国内ロングステイ(長期滞在型余暇)の経済的価値とその効果を各自治体や企業に知っていただくこと。
また、利用者側には、長期滞在型余暇の魅力や素晴らしさを啓蒙していくことが
重要である。
日本で長期滞在型旅行が普及しなかった理由は、第一に同一地域に長く滞在することを
好まない日本人のライフスタイルの特性、第二に連続休暇取得がとりづらい
日本の職場環境の問題などが論じられている。
しかし、もう一つ見逃してはならない点は、戦後から現在に至るまで観光産業が推進して
きた1泊2日や2泊3日の旅行形態そのものであろう。
昨年の国内旅行の年間平均宿泊数2.1日という数字を直視すれば観光産業が
長期滞在型観光ではなく短期観光旅行が主流であることは明らかである。
人口減少が続き市場規模が小さくなる今後の日本市場の活性化のためには、今までの政策とは別に国内ロングステイ(長期滞在型観光)の推進を図っていくことが重要である。
今後、国内ロングステイを推進するためには、まず長期滞在施設等のハード面の開発と
料金システム(特に泊食分離・一部屋単位料金制)などのソフト面の整備が必要である。
財団としては、まずは長期滞在施設の全国レベルでの動向調査や施設・サービス基準
つくり等にも着手していきたいと考えている。