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アドバイザー便り

コース整備に活躍する圧雪車

 季刊誌LONGSTAY夏号の「ロングステイアドバイザーから」(P18)で、「国内スキーロングステイin戸隠」が掲載された。関連してロングステイ財団HPのアドバイザー便りで詳細を記した。

 コロナ禍ではあるが、2回目の国内スキーロングステイ(2022.1.10~3.20)に出かけた。私にとってスキーロングステイは、奥が深い技術習得への挑戦とともに社会とのつながり、精神的肉体的健康づくりにかかわっている。温かい沖縄や国に行き、ゴルフを楽しむ方と同様である。(同財団アドバイザー便り 2021.3.24 スーロングイステイin戸隠 寄稿済)

【滞在先のレオパレス】
 スキーロングステイの滞在先選びは重要なポイントである。生活に便利で戸隠スキー場に通いやすい長野市内の檀田(まゆみだ)地区のレオパレス21の物件(短期契約条件30日以上)を借りた。大阪や埼玉の3組の友人達も近隣のレオパレスを借りている。夫婦滞在も可能である。70日間の賃貸費用は約17万円(2500円/日)でコンパクトなマンスリールームである。エアコン、テレビ、小さなキッチン、キッチンコンロ、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、乾燥機付き浴室、布団一式、机・椅子など生活用具がほぼ完備され、さらに、水道光熱費、駐車場代を含んでいる。持参したものは、二畳敷電気カーペット、炊飯器、湯沸かし保温ジャー、食器一式、オーブントースター、加湿器、ノートPC、延長コード、スキー用具等である。健康を考えて自炊に努めた。夕食と共に翌日の昼食を準備し、野菜多めの弁当をつくるよう心がけた。駐車場は除雪の手間を考えると日の当たる場所を選ぶことがポイントである。

【戸隠スキー場】
 戸隠には、新緑の春、夏のキャンプ、秋の紅葉、冬の雪遊びと四季を通して楽しめる自然環境がある。スキー場は、長野市内から約25キロ、車で約40分の距離に位置する。日々変わる雪景色を楽しみながら、4駆のスタッドレスタイヤの車で通った。戸隠神社を拝するスキー場であるので、音楽の流れない落ち着いた雰囲気があり、スノーボーダーが比較的少ない。雪質がよい。深夜の圧雪車によるコース整備は完璧で滑走コンディションは非常によい。駐車場からリフト乗り場は近く、ゲレンデに短時間で移動できる。初級者には広々とした緩斜面のコースがあり、子供はもちろん大人も楽しめるウェーブやトンネル等のアイテムが用意されている。瑪瑙山(めのう)の山頂から2つの尾根を下るコースは、中級者にとって滑りやすい長いコースである。晴れた日の山頂からの眺めは撮影スポットとなっている。上級者やトップスキーヤーに人気の急斜面コースもある。クラブチームに所属した競技志向のスキーヤーは、優秀なコーチの下でポール専用バーンで練習している。ロングステイならではの恩恵として、ゲレンデでなじみになった競技スキー経験のある方から貴重な技術アドバイスをいただくこともある。
 初心者や技術の向上を目指す人には、全日本スキー連盟(SAJ)公認の戸隠スキー学校と日本職業スキー教師協会(SIA)の戸隠フランススキー学校があり、レベルや目的に応じたレッスンを受けることができる。また、シーズン中に級別テスト(SAJ)が開催されている。
 昼食や休憩は、リフト乗り場に近い「シャルマン戸隠」、中腹の「やなぎらん」でできる。いずれも美味しいメニューが用意され、シーズン券購入者は30%OFFで利用できることはありがたい。


めのうシニアスキークラブ室

【シニアクラブに加入】
 今シーズン2022は、ゲストハウス岩戸内の「めのうシニアスキークラブ(50歳以上)」(初年度会費3000円2年目以降1000円)に加入した。人生経験豊かな長野の方が多くおられ、有益な交流の時間となった。クラブの名誉会長は長野市長の荻原健司氏(スキー金メダリスト)である。クラブ室は駐車場やリフト乗り場に近いところにある。会員限定の暖房の効いた室内には電子レンジや湯沸し保温ジャー、冷蔵庫、テレビが備わっている。撮影したての動画を再生して、自分のイメージと実際の滑りとのズレを確認できるので、技術の確認に役立つ。クラブ員は、入室時に体温を計測し、換気や消毒、三密に留意しながら利用していた。くつろぐことができるクラブ室があることは、戸隠スキー場の魅力のひとつである。


マスターズ雪上開会式

【マスターズ参加】
 戸隠では、基礎スキー技術を競うマスターズ(50歳以上が参加条件/参加費5000円)が1~3月に毎月1回ある。この大会は年代別50・60・70以上、女性、エスパートの各部門に分かれ、比較的滑りやすい中斜面で開催される。小回り、大回り、総合滑降など3種目を滑り、3審3採用で点数評価され、各部門の上位3名に賞品が授与される。年々参加者のレベルが上がっているそうで、上位に入ることは容易ではない。マスターズに参加し評価を受けることは、技術の確認やモチベーション維持のよい機会となる。「ゼッケン〇番、〇〇選手スタート」の合図の後、ユニークな解説がスピーカーから流れ、和気あいあいとした雰囲気のもとで大会が進行していく。3回すべての参加者には、総合順位に関わらず、いろいろな賞品が当たる抽選会がある。私は幸運にも来年のシーズン券が当たり、皆の喝采と視線を浴びながら受け取った。

【アフタースキーの過ごし方】
 長野市内でのロングステイは2回目であるが、まだまだ知らない周辺情報が多い。スキー場に行かない日には、クラブ員やスキー仲間の情報をもとに、寿司やおやき店、温泉、周辺観光、スポーツ店などに行き、気分転換をした。部屋でのんびり過ごす時には、テレビでYoutube(契約含)のスキー動画を見たり音楽を聴いたりした。期間中はWifi契約をせずに、スマホのテザリングでノートPCを使った。HPの閲覧やメールのやりとり、ズームの使用など問題なくできた。スキーを介し出会った人との交流も有意義な時間であった。

 学生時代に戻ったようなシニアの単身赴任生活であった。滞在中、適度に休日をとり、運動を継続しながら規則正しい生活を送ったので、体重だけでなく血糖値も減少していた。以前、志賀高原で知り合った夫妻がスキーロングステイに関心をもたれ、来シーズンは仲間が増えそうだ。家族の理解と体が動くこととに感謝しつつ、2023年もスキーロングステイを楽しみたいと考えている。

【私のスキーロングステイ家計簿2022(70日)】

住居費(駐車場・光熱費込)17.0万円
食費(自炊食材購入・外食含)15.0万円
軽油代(戸隠スキー場往復)5.5万円
交通費(早島IC-長野IC往復 )3.0万円
リフト代(早割シーズン券)2.7万円
マスターズ参加費3回分1.5万円
その他(観光・温泉・土産・洗車)1.8万円
総費用約46.5万円

滞在マンスリー間取り

(登録ロングステイアドバイザー 黒田明雄)

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