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現地住民との交流
現地の人々との付き合いが深まり、お互いを理解しあえば滞在はさらに楽しくなります。私は2000年から3年間、夏、冬にボランティアとして日本語教室で現地の皆さんと一緒に勉強していました。教室は今でも続いており、生徒たちは熱心に学んでいます。
また日本の家庭で使わなくなったソフトボールの用具や浴衣を中学校や日本語教室の生徒さんたちに贈って一緒に練習しました。日本から色紙を幼稚園に持参し、園児たちと折り紙をしたり、砂場で一緒になって遊んで先生や親御さんたちに感謝されている人もいます。地味でも、これら交流の積み重ねが現地の人々との距離をなくしていくものと思います。
一番感激したのは6年前の東日本大震災の折、現地のカトリック教会の神父さんと信者の有志が町民に声をかけ、宗派を超えて心のこもった被災者への弔意とお見舞いの祈りをささげてくださいました。
現在も継続している交流の1つを紹介します。信州大町と東京で養蜂業を営む日本の方からマレーシアの養蜂業を見学したいということで、地元の養蜂業の姉妹(日本語教室の1期生)に相談したところ、自分たちこそ日本の養蜂の勉強がしたかったと歓迎され、一年ごとの相互訪問が実現しました。姉妹には日本の養蜂箱や採蜜用具などをプレゼントし、現地の作業改善に大いに役立ったと感謝されています。
パラダイスのような話ばかりでしたが、ここは1400メートルの高地、やはり日本の都会と環境は違い、気圧は低く、空気が薄い土地です。持病のある方は医師の指導に従って、行動されるのがよろしいでしょう。
日本人どうしの交流
2002年に発足した日本人親睦団体「キャメロン会」があります。会員有志で運営されるゴルフ、テニス、囲碁などいろいろな催しを通して楽しむことも生活に変化を与えてくれます。特に2カ月、3カ月と長期滞在される方は「キャメロン会」に入会されると友人などできやすく、現地の情報収集にも役立ちます。
このアジアでも有数のリゾート、キャメロンハイランドを多くの日本の皆さんに知っていただき、現地の人達との交流を通して、人生の後半をますます輝かせていただきたいと願ってやみません。
(ロングステイアドバイザー・古川作二)